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コパスリップ(銅グリス)で車が変わる!
ここでご紹介するCOPASLIP(コパスリップ)は、高い含有量の銅が含まれている銅グリスです。
※以下、コパスリと表現します。

ご自身でメンテナンスを行なった経験が無い方からすると、グリスという存在自体に全く縁がないと思いますが、ここでご紹介するコパスリは一般的な整備として使用するだけのグリスではありません。
というよりも、メンテナンスをした事が無くても是非とも使っていただきたい凄いグリスです。

逆に普段からグリスを使いなれている方にとって見れば

「ただの銅グリスかよ…。」

と思ってしまった方もいらっしゃるかと思いますが、はっきり申し上げますと

「コパスリの凄さを理解しているなら、使っていないはずがない!」

と断言できるほどのグリスです。

参考までに、このコパスリはレースの世界で当たり前のように使用されている一品で、世界で活躍している有名チームも多数使用しています。
使用しているのはコパスリを理解しているチームだけですが、理解する機会が無かったら銅グリスをわざわざ使おうとは思わないでしょうし、さらに銅グリスをこのような用途で使用するとは思いつかないと私は思っています。
しかもその効果が絶大なので、「もっと早くに知っておきたかった…」となるのは必然です。
コパスリップ(銅グリス)
コパスリップ(銅グリス)
グリスって何?という方もいらっしゃると思いますので、その代表的な用途を簡単にご説明しておきます。

金属と金属とが触れ合いながら運動する部位(例えばピストン)には、当然ですが摩擦が起こります。
この摩擦は運動を阻害する抵抗になると同時に、摩擦によって生じる熱が金属の融点まで上昇してしまいますと、正常な運動を行なえない状態(焼きつき)となって致命的な故障へと発展します。
もちろんこの考え方は自動車のエンジン内部も同じです。
エンジンが回転している間は、オイルポンプという部品がエンジン各部へとエンジンオイルを圧送しており、摩擦による抵抗を減らすためにエンジンオイルを次々に金属と金属の間に送り込む事で摩擦熱の上昇を抑止しています。
このように常に潤滑剤が供給される部位であれば何の問題もありませんが、オイルを代表とする液体の潤滑剤はその場に留まり続けることが難しい性質があります。
つまり、常に新しい潤滑剤が供給されない環境下にある金属部品が求められる性能を発揮するためには、液体のオイルではなく常に潤滑を維持できる潤滑剤が必要だということです。

もちろん、その性能を有しているのがグリスですね。

グリスはオイルよりも粘度が高く、さらに流動性が限りなくゼロに近い性質をもったゼリーのような潤滑剤です。
モリブデングリス
スミコー製モリブデングリス
機械と呼ばれている物にはほぼ100%と言っていいほどグリスが用いられており、求められる性能によって様々なグリスが世の中には出回っています。
例えば潤滑を基本とした多用途で使用されるマルチパーパスグリスや、初期馴染みに使用するモリブデングリス、ゴムや樹脂部品に使用されるシリコングリスなどがありますが、この辺りは実際にメンテナンスを真剣に行ないたい方以外には不要な情報ですので、当ページでは割愛します。

このように様々な種類があるグリスの中に、今回ご紹介するコパスリが属する銅グリスがあります。

銅グリスは一般的なグリスよりも高温に耐えられる特性がありますので、高温下で使用されているボルトやナット類のねじ山に塗布し、焼きつきや錆を防止するというのが一般的な用途として認識されています。
しかしコパスリはそれだけではありません。

・スパークプラグ取付け部からの燃焼ガス漏れ防止
・通電率の大幅な向上
・締付けトルク(軸力)の安定


といった効果が主になりますが、これだけではピンとこないと思いますので、順番にご説明しましょう。

まずはスパークプラグ取り付け部からの燃焼ガス漏れ防止による、パワーロスの低減です。

狭い燃焼室内には、ピストンによって圧縮された混合気が押し込まれると共に、スパークプラグによって点火された後には急激に圧力が高まります。
これはすなわち、少しでも隙間があると遠慮なく侵入してくるという事を意味します。
その隙間というのは、ピストンリングとシリンダとの間も該当しますが、意外と忘れがちなのはスパークプラグを取り付けるために必要なネジ山部です。
スパークプラグのネジ山部
スパークプラグのネジ山部
上のスパークプラグは、ネジ山部に何も塗布せずに2万キロほど走行した後の状態です。
しっかりと密封されているはずのネジ山部がこれだけ汚れているのは、燃焼ガスがネジ山部へと侵入してきている証拠です。
この隙間に燃焼ガスが入り込む事で絶対的な燃焼ガス量が減ってパワーロスするのはイメージしていただきやすいと思いますが、実はそれだけではありません。
実は燃焼室内に取り込まれる混合気の気流は、燃焼後の気流も含めて綿密に計算されています。その目的は効率的な吸排気を行なう事はもちろん、少ない燃料でも確実に点火できるようにスパークプラグへ突入する気流までをも計算しているのです。
しかしその計算で想定できない気流の乱れを誘因するのが、不純物の堆積とスパークプラグのネジ山部への侵入です。
カーボンが堆積したピストンヘッド
カーボンが堆積したピストンヘッド
上の写真はカーボンが堆積したピストンヘッドです。
調子が良いエンジンであればここまで堆積することはありませんが、この様に表面に凸凹ができてしまうと気流が乱れるのも当然ですよね。
不純物の堆積を少しでも防止する方法はオイールを使用して気密性を高めると効果大ですが、今回の趣旨から外れますのでここでは割愛します。しかし、もう一方のスパークプラグのネジ山部への燃焼ガス侵入を防ぐ事ができるのがコパスリという事です。

コパスリは銅の含有量が多く、耐熱性が極めて高い銅グリスです。
その耐熱温度は−40℃〜1100℃であり、これは燃焼室内で燃料が燃焼した際に生じる温度に充分耐える事ができる耐熱性を有している事を表します。

スパークプラグのネジ山部にマルチパーパスグリスを塗布して気密性を上げる!といった作業を今でも継続している方がいらっしゃるようですが…。
以前にマルチパーパスグリスを塗布したスパークプラグを取り外してみると、燃焼室の高温に耐えきれずにグリスが全て流れ出てしまい、ネジ山部に残っていません。
この残念な事実は作業を行なったご本人が一番ご存知でしょう。

その時、もしもコパスリを塗布していた場合はこうなります。
コパスリ塗布後、2万キロ走行!
コパスリ塗布後、2万キロ走行!
すでにコパスリを塗布して2万キロ以上走行している状態で取り外してみましたが、まだまだグリス成分が残存している事が分かりますね。
これはコパスリが持つ超耐熱性能あっての賜物と言えるでしょう。

新品の時はそのまま、再利用の時はパーツクリーナーで綺麗に洗浄を行ない、ネジ山部に残存しているスラッジはワイヤーブラシで綺麗に除去します。後述しますが、これによって導通を行なう表面積が増えるからです。
後は組み付け前にコパスリを綺麗に塗布すれば完璧です。
ガスケット部も忘れずにコパスリを塗布!
ガスケット部も忘れずにコパスリを塗布!
スパークプラグへの塗布はコパスリの耐熱性能を応用した方法ですが、他にもマフラーガスケットに塗布をして微細な排ガス漏れを防止したり再利用時のリスク低減を行なうのもOKです。というか私はやっています。
マフラーガスケットへの塗布(写真ではガスケット新品のため塗布してません)
マフラーガスケットへの塗布(写真ではガスケット新品のため塗布してません)
続いて、コパスリの第二の特徴である通電率の大幅な向上についてご紹介いたします。

まずはこちらをご覧ください。
アースケーブルの端子部
アースケーブルの端子部
ピンと来た方も多いと思いますが、車の様々な所に使用されているアースケーブルの端子部分です。
この輪の部分にボルトを介してエンジン本体やボディ本体に取り付ける事で、電気回路のマイナス電流を一手に引き受けています。
さてこの端子部分。一見平らに見えますが、実はそうでもありません。
例としてエンジンに組み付けられているアースケーブルの接触面を超拡大してみると、実はこうなっています。
金属表面の拡大図
かなり大げさに描いていますが、アースケーブルとエンジン表面はかなり凸凹になっていることがお分かりいただけると思います。
この凸凹同士を合わせた時、接触している部分でのみ電気が流れることになります。
当たり前ですが、接触している面積が広ければ広いほど電気は流れやすく、電気的な抵抗が少ない状態です。
つまりこの凸凹が完全に平らになるだけで、電気的な抵抗が少なくなって電気が流れやすくなるという事になりますね。
ではこの2つの金属に銅を大量に含んだコパスリを塗布するとどうなるでしょうか?
本来は両側に塗布するのがベストですが、分かりやすいようにエンジン側だけに塗布したイメージ図をご覧ください。
金属表面にコパスリを塗布して圧着すると…
金属表面にコパスリを塗布して圧着すると…
絵心がない私が、さらに使いなれないイラストレーターで描いていますので分かりにくいのは重々承知していますが、茶色い球状の物がコパスリに含まれている銅成分だとお考えください…。

皆さんも何となくご存知の通り、銅というのは非常に柔らかい金属です。
アースケーブルはボルトによって強く圧迫されてエンジンに接触していますので、コパスリに含まれている銅粒子が金属の凸凹に押しつぶされながら入り込みます。
コパスリが潰れて接触抵抗が大幅に軽減!
コパスリが潰れて接触抵抗が大幅に軽減!
アーシングと呼ばれる手法は、電気が流れる道を増設することで、電気的な抵抗を減らすことが目的です。

では金属の凸凹に導電性が高い銅粒子が入り込むコパスリはどうでしょうか???

銅の粒子が押し潰されているイラストをご覧いただいた通り、金属同士の接触面積を増やす役割を果たしていますので、アーシングと同じ効果を得られている事になりますね♪

実はコパスリによるアーシング効果は電気的なメリットだけではありません。

ネジ山部への燃焼ガス侵入を防ぐために、スパークプラグのネジ山部へコパスリを塗布する事が非常に効果的だと先述していますが、スパークプラグのネジ山部には燃焼室から受けた熱をシリンダヘッドへと逃がす重要な役割も持っています。
この放熱作用が滞ることはエンジンにとってとても悪影響となりますが、その役割を一手に担っているのがスパークプラグのネジ山部とシリンダヘッドとの接触面です。
このスパークプラグのネジ山部とシリンダヘッドのネジ穴部との接触も金属同士ですので、表面が凸凹しているのは言うまでもありません。
つまりスパークプラグのネジ山部に塗布されたコパスリは気密性を高めるだけでなく、放熱するための接触面積を増やすと共に、スパークプラグによる放電後のアーシングにも効果があるという、とてつもなくいい事だらけのベスト塗布ポイントと言えます。


次にバッテリ端子へのコパスリ塗布についてお話しします。

一般的なバッテリ端子はお世辞にも表面が綺麗ではありません。
言うまでもなく、自動車の電気回路上で最も電気の出入りが多い接点がバッテリ端子ですので、ここをしっかりと整えておく事が非常に重要です。
まずは何もしていない状態をご覧ください。
バッテリ端子:研磨前
バッテリ端子:研磨前
少しでも綺麗な状態にするため、サンドペーパーで表面を綺麗に整えます。
バッテリ端子は柔らかい鉛ですので、軽い力で研磨しましょう。
バッテリ端子:研磨後
バッテリ端子:研磨後
続いて、コパスリを塗布します。
写真ではコパスリの効果が大きいバッテリ端子が触れる部分にしか塗布していませんが、腐食防止のために端子上面にも塗布しておきましょう。
バッテリ端子:コパスリ塗布
バッテリ端子:コパスリ塗布
※コパスリは塗布馴染みのために油分が含まれていますので、バッテリケーブルを締付ける時は手で揺らしても端子が動かない状態になっているかしっかりと確認しましょう。
続いて、コパスリの第三の特徴である軸力(トルク)の安定化と固着防止についてお話しします。

工業製品に欠かせない存在であるネジ山による部品の締結ですが、雄ネジと雌ネジとの接触面には相当な負荷が掛かっています。
その負荷が抵抗となって緩みを防止しているのですが、金属同士が直接摩擦する事によって必ず熱が生じます。特に締付け作業の人的負荷を軽減するために用いられるインパクトレンチ(エア式・電気式)などを用いると、瞬間的に相当な熱を生じる事になります。
エア式インパクトレンチの例
エア式インパクトレンチの例
これによって接触面が局部的に表面が溶解したりネジ山の損傷、剥がれなどが生じる事によって、必要以上の抵抗となってしまうことがあります。(かじりや焼き付きと言います)
あまり詳しく説明してしまうと難しくなりますので割愛しますが、要は意図しない抵抗増大によってボルトとしての機能を損失してしまう事があるのです。(最後まで締めれない、緩めることができない)

これを防ぐために、一般的に締付けトルクが大きい箇所にはエンジンオイルなどの油脂類を塗布してボルトを締付ける作業が行なわれていますが、インパクトなどの高速での締付けの場合は接触面を保護する事ができず、結果的にかじりや焼き付きへと発展してしまう事があります。
そこでこのコパスリという事ですね。
トルクの安定化には銅グリス!と言われるほど、その耐熱性の高さが抜群に活躍するのです。
(潤滑を目的としているマルチパーパスグリスなどでは、ボルトの緩みなどを懸念して使用しません)

さらに締付けた後、長い期間が経過してしまいますと、どうしても接触面に錆が進行してしまう事があります。
特に顕著に表れるのは高温に晒される箇所にあるボルトナットですね。
高温になればなるほど酸化が促進されますので、排気系のエキゾーストマニホールドマフラーの取り付けに用いられているボルトナットは、数年経過した時点で雄ネジと雌ネジとがお互いに浸食し合って一体化してしまう事がよくあります…。
錆が進行したエキゾーストマニホールド
錆が進行したエキゾーストマニホールド
このエキゾーストマニホールドは、10年以上も高温に晒された状態です。
エキゾーストマニホールドをエンジンに固定しているボルトとナットは錆の進行で一体化してしまい、まともに外せる状態ではありません。
それでもナットの形状が六角を保っていますので、まだマシな方と言えます。
ナットの角が錆で削ぎ落ちてしまっているような場合は、バーナーなどで炙って取り外す必要があるなど、とにかく排気系のボルトナットは整備士泣かせです。

そこで、またしてもコパスリの登場ですね。

ボルトナットの外観を保護する事はできませんが、最低でもネジ山部を完全に保護する事ができます。
ネジ山部にコパスリを塗布
ネジ山部にコパスリを塗布
この写真はエキゾーストマニホールドにO2センサー(LAFセンサー)を取り付ける直前ですが、よく見ていただくと根元にあるネジ山部にコパスリを塗布しています。
これをしておくだけで、数年後に緩める時に全く苦労することなく緩めることが可能になるのです。
ネジ山部への塗布に関しては、高温になるブレーキ廻りホイールナット(ボルト)等々、理屈さえ理解していれば無限大に活用可能です。
そうそう、実はコパスリはパッドグリスとしても活用できますので、レーシングパッドなどに是非どうぞ♪

少し番外編になりますが、オーディオの端子などに塗布する事で音質が向上するという活用事例もありますので、このページでご紹介した一部の活用例を基本に、様々な箇所への塗布によってコパスリライフを楽しんでいただければと思います♪

一度やり始めると無限大に広がりますので、ちょっとしたメンテナンスがとても楽しくなりますよ (*^_^*)
(実は国内でいち早くレース業界に広め、そこからの口コミによって広めたのは私が通う鈴鹿のクレバーツールさんです)

さてここまで活用の幅が広く、さらにイメージが湧きやすいコパスリですが、今ではオンラインでも入手する事が可能となりました。
コパスリのアーシング性能だけを使うと仮定しても、一般的に数万円もするアーシングキットよりも格段に安く手に入れる事ができます!

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 コパスリップ


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