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スパークプラグの点検例と交換方法 (ダイレクトイグニション編) | ||||||
プラグを点検する為には、プラグレンチという工具が必要になります。 また、自分の車に使用されているプラグのサイズが分からないと、工具のサイズを選ぶ事ができません。 ⇒プラグのサイズはご自身の車の年式さえわかれば量販店等で調べることができます。 作業自体はプラグレンチさえ手に入れば非常に簡単に点検できます。(車載工具に入っている場合もあります) ここでは最近の主流であるダイレクトイグニション式(プラグコードやディストリビュータが無い)の点検方法をご案内致します。 まずはボンネットを開け、プラグカバーを探して取り外します。 |
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エンジン上面にあるプラグカバーを取り外す | ||||||
プラグカバーを取り外すと、基本的にエンジン気筒数と同数のトップコイルが見えます。 ※低燃費車などで、1気筒に二本のトップコイルが装備されている場合があります |
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4気筒なので、4つのトップコイルが見えます | ||||||
次にトップコイルをエンジンヘッドカバーに固定しているボルトを取り外します。 | ||||||
取り付けボルトを取り外す | ||||||
水を代表とする異物の侵入を防止するため、エンジンにピッタリと張り付いている場合もあります。 「本当に外れるの?」 と思いたくなるほど固い時もありますが、頑張って引っ張れば浮きます。 俺の指力では無理だぁ…という緊急時にのみ、薄いメガネレンチやマイナスドライバで”こじる”のもいいでしょう。ただしカプラや配線にダメージが及ばない程度でないと、部品が破損して本末転倒です。 本体が浮いたら、カプラの接続を外します。 ※カプラの取り外し方は車種それぞれですので、破損防止のためにあえて具体的な案内はしません。基本的には指で挟み込む事でロック爪が解除され、カプラを取り外すことができます。 |
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トップコイルが浮いたら、カプラを取り外します | ||||||
ここまでくれば、あとはトップコイルを引き抜くだけです。 | ||||||
トップコイルを引き抜く | ||||||
お目当てのスパークプラグまでもう目前です。 エクステンションバーなどで最適な長さに調整したプラグレンチをプラグホールに差し込み、スパークプラグを取り外します。 走行後などはスパークプラグが非常に熱くなっていますのでご注意ください。 |
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スパークプラグを取り外す | ||||||
すいません、撮影ミスでトルクレンチを使用した締付け写真しかありませんでしたので、流れ的にトルクレンチでプラグを緩めている構図になっていますが、皆さんは真似しないでくださいね…。 この程度で校正が狂うことはあまり思慮に入れなくて大丈夫ですが、本来の使い方ではありませんので(汗) スパークプラグを取り外したら、まずは電極部の摩耗状態やカーボンの堆積具合を点検します。 ダイレクトイグニション式を採用しているエンジンは基本的に電子制御燃料噴射装置も搭載されているはずですので、プラグの焼けを気にする必要はほとんどありません。 今まで理想とされていたきつね色になる事はほとんどありえませんし、真っ黒になっていればスパークプラグは被害者であり、エンジンの燃焼に関わる部分をしっかりと点検整備する必要があります。 その時点でスパークプラグの交換も行なった方がいいですが、それだけでは根本的な解決にならない場合が多いのでご注意を。 ※メーカー指定の交換時期近くや、すでに過ぎている場合はプラグだけの交換で様子見 |
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イリジウムや白金の場合はカーボンなどが堆積していないかを点検 | ||||||
イリジウムや白金ではない普通のスパークプラグの場合は、電極の摩耗をしっかりと確認します。 以下のような状態まで電極が摩耗していれば(角が完全に丸くなっている)、迷わず交換しましょう。 電極が摩耗していると火花が圧縮空気中を通過する距離が増えてしまい、強い火花が飛ばせなくなったり失火してしまう事にもなります。 |
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電極摩耗=交換時期 | ||||||
もちろんカーライフプロデューサーがご紹介する点検ですから、ただ点検するだけでは終わりません(笑) どうせなら車の性能を向上させましょう!という事で、私が超お勧めしているコパスリをここで塗布します。 新品の時はそのまま、再利用の時はパーツクリーナ、ブレーキクリーナと呼ばれている洗浄剤で綺麗に清掃を行ない、ネジ山部に残存しているスラッジはワイヤーブラシで綺麗に除去します。これによってコパスリを塗布した時の導通面積が増えるからです。 後は組み付け前にコパスリを綺麗に塗布すれば完璧です。 ※イリジウムや白金プラグの場合、電極部にワイヤーブラシが接触しないようにご注意ください。 |
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ガスケット部も忘れずにコパスリを塗布! | ||||||
コパスリってなんだ?という人は、その凄さを知った上でスパークプラグの点検を行なってください。 どうせ手間をかけて点検するわけですから、スパークプラグを新品に交換する以上の性能を得ましょう。 私の一押しコンテンツです。 ⇒ コパスリップ(銅グリス)で車が変わる! コパスリの塗布が終わったら、あとは組み付けです。 組み付けはここまでご覧いただいた流れの逆手順で良いのですが、重要な点だけお伝えしておきます。 まずスパークプラグをエンジンに取り付ける際は、ネジ山が座面(最後)まで突き当たるまで指で締付けてください。 滅多に起こりませんが、ネジが斜めに入ってしまった状態で工具を使って締め込んでしまったら大変です。 なぜなら、締め込んでいる雌ネジ側はエンジン本体だからです。 もしもネジ山が潰れてしまったら…。 エンジンをかなり分解して修正する必要があります ( ̄Д ̄;) 座面まで指で締め付けられない場合は、相当ネジ山にスラッジが溜まっている可能性もあります。 その場合は伝導性確保の面でもかなりマイナスですので、キャブレタークリーナー(泡タイプ)などの強い洗浄剤でネジ山を清掃してみてください。(キャブクリを吹き付けてから最低でも数十分放置) それでも全然スムーズに締め込めない場合は…。 すでにネジ山が破損している可能性がありますので、プロにご相談願います(汗) かなり脅してしまいましたが、普通はこの状態になっていませんのでご安心を…。 続いてスパークプラグの締付けトルクです。 新品の場合は車種指定の規定トルク、もしくはスパークプラグメーカーが公表している規定トルクで締め付けてください。これもサイズによって車種によって異なってくる部分ですので、トラブル防止のために具体的な数値のご紹介は控えておきます。 再使用の場合も同様ですが、一般的には座面に当たってから30度締め込みます。 ただしこれも、正確にはサイズによって異なっているはずですので、必ずご確認を。 そして最後に油断してほしくないのがカプラの取り付けです。 カプラ=電気コネクタは、爪がしっかりと掛かる部分まで押しつけないと、走行中に接続が外れてエンジン不調やエンストに直結する事になります。 一般的には正規位置まで押し込めた時に「カチッ」という音がしますので、音を頼りにまずは作業してみてください。 もしも音がしなかった場合は、接続後に爪を抑えない状態でカプラだけを引き抜こうとしてみてください。 その時に全く外れる気配が無ければ、正常に取り付けが完了しています。 作業完了後はエンジンルームに忘れ物が無いかしっかりと確認してからエンジンを始動し、作動確認を行ないましょうね♪ しつこいようですが、コパスリは本当に試す価値ありますよ ( ̄ー+ ̄) |
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