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水抜き剤って必要なの?


このページでは私の元にとても多く寄せられている

「ガソリンタンクの水抜き剤」

について私なりの見解をお話ししてみたいと思います。

⇒水抜き剤の代表例はこちら


皆さんの中にも経験がある方が多数いらっしゃると思うのですが、セルフではない
ガソリンスタンドで給油していると

「エンジンルームを無料点検させていただいても結構ですか???」

ですとか

「ガソリンタンクの水抜き剤を入れておきましょうか???」

といった事を店員から言われる事がありますね。


基本的にガソリンスタンドで、何の目的も無く本当にサービス精神100%で点検してくれる事は
ほとんど無いと考えていただいても結構だと思います。

というのも、今やガソリンスタンドの収入源として確立されつつあるのが点検や車検、タイヤ交換や
オイル交換、その他一般整備などです。
確かにガソリンだけを販売していても商売が成り立たない位厳しい状況という現実問題があります
ので、色々と商売の幅を広げる事はとても良い事だと思いますし普段通っているガソリンスタンドで
ちょっとした整備をしてもらえるというのはとても便利な事です。

しかしどこのガソリンスタンドでも、ディーラーに在籍しているようなレベルの整備士がいるとは
考えない方がよいでしょう。
もしかしたらペーパー整備士(結構います)が適当な理屈をこねて説得させているだけかも
しれませんしね…。
あ、誤解が無いように断っておきますが、きちんとした知識と経験を元に、プロとして車を点検整備
されている方々も多数いらっしゃいます。(当たり前ですが)
ここでは、そうではないケースの報告が多数ありますので注意してくださいね!という事です、はい。


少し辛口になっていますが、決して否定しているのではなく

「何も知らずに騙されてしまわないように気をつけましょう!」

という警告ですのでご了承くださいね。

これらを踏まえまして、先ほどのガソリンスタンドでの提案を考察してみましょう。


「エンジンルームの無料点検」

ですが、これは一番多い提案かもしれませんね。最も可能性があるのは

・エンジンオイルが汚れているので交換
・バッテリが弱っているので交換


といった所でしょう。

エンジンオイルは交換してから数百キロ走行しただけで、すぐに茶色に変色します。
オイルレベルゲージに付着したオイルを見てもそこそこ汚れているように見えますが、ティッシュなどで
ふき取ったオイルを見ればさらに汚れているように見えます。
エンジンオイルがどの程度汚れているのかの判断ができない素人の方が、茶色い物を見せられて

「これだけ汚れていますので交換した方がいいですよ!」

と言われたら、やっぱり交換してしまう可能性って高いですよね…。

エンジンオイルの汚れ具合を見た目で判断するにはそれなりの経験が必要ですので、
見た目で判断せずにあくまでも「走行距離」で判断するようにしましょう。


次にバッテリに関してですが、簡易的なバッテリ電圧測定器でははっきり言って正確なバッテリ
の診断はできません。
本当にバッテリの機能判断をするには、「比重計」という専用工具が必要です。
ですので、私がガソリンスタンドでバッテリの事を言われたら

「比重計で無料測定してくれるんですか???」

と聞きます。(嫌味ではなく、そうでないと正確な判断ができないからです)

中途半端な知識を持った店員であれば、

「比重計???」

といった感じで、比重計すらも知らないという珍事が稀に起きます。
非常に基本的な事なのですが、それすらも知らない人がバッテリの点検をするって
何を点検するのか本当に疑問に思います。
まぁ会社の方針で仕方なくやっている事でしょうから彼らに責任はないのですが、
自分が知らない所で詐欺に近いような行為を行っている事に気が付いてほしい
と強く願っております (;ーωー)

特に最近ではアイドリングストップ車専用バッテリというものが多数出回っておりまして、
通常のバッテリテスターでは全く判断ができません。
仮に今までのバッテリテスターで診断をかけてしまうと、NG判断になる可能性が大です。
燃費のために必要最低限の充電しか行なわないように車側で制御すると共に、必要な時に
急速に充電ができるような性能を持っているため、比較的低めの電圧で大丈夫なのです。

おっとまた辛口になっていますが、実は多くの読者さんから頻繁に寄せられる質問が
このガソリンスタンドにまつわる事なんです…。
それほど多くの方の不安をあおっているんだなぁと、少しばかり憤りに近い物を感じている
今日この頃なのです。

本題に戻りますが、基本的にバッテリが弱っているかどうかの判断は

「スタータ(セル)が普通に回ればOK」

という判断で十分だと思います。

バッテリにとって一番の仕事は「エンジン始動」ですから、この仕事ができるかどうかが
基本的な判断基準となるのです。

少し回り方が遅くなって不安だなぁという時が、バッテリの交換時期だと思っていただいて結構です。
それを使って、ガソリンスタンドでも

「スタータが普通に回ってるから問題ありません」

ときっぱり断ってください。


前置きが長くなりましたが、今回の本題である「水抜き剤」に関するお話しに移りましょう。

そもそも水抜き剤の必要性とはどういう物なのか、ガソリンスタンドで数回聞いた話しを元に
お伝えしておきますね。

『エンジンにとって大敵である水はガソリンタンクに自然に溜まっていき、それが
原因でガソリンタンクが錆びてしまう。
またエンジンに水分が取り込まれてしまうと、とてもエンジンに悪影響で最悪の場合
エンジン破損にもつながる可能性がある。
そこでこの水抜き剤を使う事でガソリンタンク内の水分を取り除き、安心して
車に乗り続ける事が可能です』


といった内容です。

では一つずつ紐解いてみましょう。

そもそも昨今のガソリンタンクは「樹脂製」の物がほとんどですので、タンク内の
錆に関しては心配する必要はありません。
そうでなくても防錆コーティングがされていますし、車を長期間動かしていないといった例外を除けば
錆が進行するとは考えにくい物です。
長期間動かしていないとなると、ガソリンタンクの問題よりもバッテリが上がってしまったり
ガソリンが腐ってしまったりと弊害だらけですので、タンク内の錆に注目している場合ではありません。

さて次に水分がエンジンに取り込まれてしまった時ですが、基本的にガソリンがエンジン内に
取り込まれるときは「霧状」に噴射されていますので「水の塊」として取り込まれる事はまずありえません。

確かに水の塊としてピストンまでたどり着いてしまうとエンジンが壊れる可能性があります。
でもそんな事は起こりえないと考えます。

また、かなり根本的な事ですが…。

本当に水抜きが必要であれば、車検の時などで定期的にディーラーで作業すると思いますし、
メーカー側も取り扱い説明書などに

「●年に一度、ガソリンタンクの水抜きを行ってください」

と明記しているはずです。
何といってもエンジン破損などにつながる大敵ですからね。

それにも関わらず、何も明記していないという事は…
まぁここから先は皆さんの判断にお任せしましょうかね(笑)

さて次が一番重要な項目です。

「水分を取り除き…」

とありますが、取り除き方が決して好ましくないのです。

ガソリンタンク裏に用意されている「ドレンボルト」という物を外し、完全に
ガソリンタンク内のガソリンと水分を排出するのであれば何も問題ないと思うのですが、
水抜き剤はガソリンに水分を溶かすという手法が大半なのですが、水抜き剤に含まれている成分や
水分を含んだ燃料により色々な部分への悪影響が強く懸念されます。

一般的な水抜き剤の主成分はアルコールなのですが、アルコールがゴム部品に悪影響である事は
ガイアックス(ウィキペディアに参照しています)」というアルコール燃料で証明されております。
ゴム部品が劣化し、燃料漏れなどで車両火災が相次いだ事はとても有名な話しですね。

ちなみに水抜き剤を使用してから、フューエルポンプ(燃料ポンプ)やエンジンが不調になってしまうと
メーカー保障がきかなくなります。

少なからずマニアックな人間が多い私の周囲では水抜き剤を使用している人は聞いたことがありませんし、
その他の方面から聞こえてくる話しでは不調になったという話しが聞こえてきても調子が良くなったとは
聞いたことがありません。

どこかで聞いた話しですが、入れてから一定期間過ぎると調子が悪くなり、再度入れると調子が戻り
また一定期間が過ぎると…

という、悪魔の連鎖がはじまった例もありますのでご注意を。


いつもよりも熱が入ったお話しになってしまいましたが、総括すると

水抜き剤は入れなくていい!」

「ガソリンスタンドでの無料点検はあまり信用しすぎない!」


という事です。※あくまでも私の私見ですからね〜


ガソリンスタンドで警告されてどうしても不安であれば、普通にディーラーで見てもらいましょう。
それでも交換が必要と言われれば交換すればいいですし、必要なければ交換しなくて
よかったと安心できますしね。

基本的に多くのメーカーが乱立している現在において、全てのメーカーの特色や
メンテナンスのポイントを把握している人はほとんどいません。
というよりも、専用設計が多い現状では不可能に近いと思います。

となると、本当に自分の車を正確に判断できるのはやはりディーラーですよね。
整備料金が高いといったイメージがあるかもしれませんが、トータルで考えれば
安く済むケースがほとんどだと思いますよ。
さらに踏み込んだことを言えば、特定のメーカーを専門的に取り扱っているにも関わらず、
技術の進歩が速すぎて追従できていない人がいるのも事実です。
つまり、ディーラーのメカニックでさえギリギリ付いていけている状況で、複数メーカーを
手がけるというのは並大抵のことではありません。

今は取りあえず交換してみないと分からないという電気的故障が非常に多く、正直言って
昔に比べると「誤診」が増えていると思います。
それでもディーラーでは、全国の整備歴などから故障原因を探して的確な診断をしてくれる
ようになっていますから、下手な修理工場だと何日もかけて診断する事を数分で完了して
しまう事がよくあります。

メンテナンスに関しては、目先の利益に惑わされないようにしましょうね(笑)






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