ハイオクとレギュラーの違いをその1でお話ししましたが、それに対してある特定の質問を
多くいただきました。
その特定の質問というのはこれです。
「レギュラー仕様にハイオクを入れたらどうなの?」
確かに気になるところです。
この問題を考える際に、一つみなさまに踏まえておいていただきたい事があります。
それはクルマに装備されているシステムの違いです。
今のクルマはエンジンの状態を監視する為に多くのセンサーが装備されていますが、その
センサーの装備レベルが車種によって全然違うという事です。
一番わかりやすい所を言えば、「年式」です。
最新のクルマと10年前のクルマを比べると、すでに比べ物にならないほどの
電子化が進んでいます。
今のクルマはひたすら電子制御化が進んでいます。
これは排気ガスのクリーン化規制が年々厳しくなっている事、燃費に対するユーザーの注目度
などを考えれば、メーカー側も対応せざるをえないのが現状でしょう。
そのなかで、今回重視する部分は
「ハイオクとレギュラーの違い」をクルマ側が認識できるか
という点です。
認識できるクルマと認識できないクルマとで、今回のお話しは捉え方が変わって
しまう事をあらかじめ念頭においてくださいね。
「基本はメーカー推奨に従う」
これを遵守していればまず問題は起こりませんが、
「少しクルマに贅沢をさせて大切に乗ってあげたい!」
そんな方が多いのも事実ですからお話ししていきます。
※世間的に表現されている燃焼効率は、本来熱効率という表現が正しいのですが、混乱を防ぐためにも
あえて燃焼効率という表現を使用します。
ではまずこちらの質問から。
>「ハイオクは燃えにくい!」とのことでしたが、燃えにくいということは燃焼効率が悪いということでしょうか?
むむむ。これは鋭い質問ですね。
ハイオクは、前回のメルマガでお話ししたように「着火点」が高いメリットがあります。
しかし、点火してしまえば当然一瞬で爆発します。
また、燃焼効率というのは一定量を燃やした時に取り出せる力の割合です。
例えばレギュラーとハイオク、それぞれ10CCを燃やした時に取り出せるパワーを比べてみましょう。
ハイオクのほうがレギュラーよりも燃えきるまでに時間がかかります。
しかし時間をかけた分だけ確実に燃えきるので、燃え残りや燃えカスはほとんど出ません。
つまりハイオクは無駄なくパワーを取り出せる事になります。
逆にレギュラーは計算外の異常燃焼によって燃えカスが出やすく、ハイオクに比べて
若干パワーロスしていると判断できます。
以上を踏まえると、ハイオクは「燃焼効率が悪い」とは言えません。
実は、ハイオクには多くの添加剤があらかじめ含まれています。
燃焼を促進する成分や洗浄効果を高める成分などがそれにあたります。
「ハイオクを入れるとエンジンがきれいになる」
というのは、これらの添加剤による効果によります。
各ガソリンスタンドメーカーが競っているのは、ハイオクに含まれる添加剤による
効果の高さです。
よくTVCMで耳にするENEOSのヴィーゴというのもそうですね。
「わが社(ENEOS)のハイオクが最高ですよ!」
と言っているのです。
逆にレギュラーガソリンというのはどのメーカーでも差が無いみたいですね。
というよりも、メーカー側が何も手を入れていないガソリンと言えるでしょう。
レギュラーガソリンは添加剤が無い(少ない)だけでなく、オクタン価が低い理由からどうしても
ノッキングに近い異常燃焼が起きています。
これにより、狙ったとおりの燃焼が起きずにスス(スラッジ)などが発生してしまいます。
つまり、若干のパワーロスが発生している事実は否定できません。
さて本題。
>ハイオクをレギュラー仕様の車にいれるとどうなのか?
これは大丈夫です。
逆にノッキング(異常燃焼)が減るので、正確に計測すれば燃費は向上しているはずです。
しかし、思ったほどの効果は出ていないと思われます。
ようするに
『ハイオクとレギュラーの値段の差を埋めれるほどの効果が出ない』
という事です。
異常燃焼が少なくなる事で、当然エンジンへの負担は軽くなりますが、もともとレギュラーガソリン
を使用することを前提としたエンジン設計がされていますので、レギュラーガソリンを使用する事
によってエンジンが故障してしまうことはまず考えられません。
古いエンジン内には汚れが多く、洗浄成分が多く含まれているハイオクを使用するメリットは大きい
と思われます。
また、その汚れが体積する事により、混合気の圧縮率(圧縮比)が間接的に向上してしまう
事も視野に入れなければいけません。
混合気は「燃焼室」という狭い部屋にピストンによって押し込まれるのですが、
その燃焼室に汚れが堆積することでさらに燃焼室の容積が小さくなります…。
という事は、圧縮比が高くなってしまうのです。
⇒圧縮比とは?
圧縮比の上昇=混合気が圧縮された時の温度が以前より上昇
となり、レギュラーガソリンのオクタン価ではノッキングが発生してしまう可能性があります。
これを踏まえれば、古い車にはハイオクを入れるメリットがあると思いますよ (*Θ_Θ*)/
ただ、レスポンスが向上するかと言えばそれは体感できるほどの変化は無いと思います。
先述したように、クルマによってはレギュラーとハイオクの違い(=オクタン価の違い)
を検知して点火タイミングを変化させる機能を持ったものもあります。
これがあれば、どちらを入れても良い燃焼が行われるはずです。
でも逆についていないクルマがあるのも事実…。
つまり、一概に
「ハイオクの方がいいよ!」
とは言いにくい事実があるんですよね(涙)
結論を言えば、ハイオクを入れる事のメリットは
・エンジンへの負担軽減
・汚れの堆積を予防
・理論上は燃費が向上
といったところでしょうか。
このメリットがレギュラーガソリンとの値段の差を埋めているかどうかは不明です…。
あとは持ち主の判断といった所でしょうか。
レギュラー仕様にレギュラーガソリンを入れてもまず問題がありませんので、そこをあえて
ハイオクにするかどうかは自由です。
メリットがある事は間違いありませんので、長く乗るのであればハイオクを入れる
事は良い事だと私は思います☆
私の結論を出しますと、
「メリットは確実にあるが、経済的にゆとりが無ければやる必要無し!」
ですね。
非常に誤解が生じやすい部分であり、常に論争が繰り広げられている部分です。
しかも、クルマの性能によっても考え方が変わってきますので一概に言い切る
事はできません。
とは言っても、基本はメーカー推奨に従うこと。
これさえ守っていれば、おかしな事になることはまずありません。
私が思うエンジンを好調に保つ秘訣は、
「たまにはエンジンを思いっきり回して走行する」
事ですかね。
回さないことを継続していると、思った以上にエンジンは不調になってきます。
⇒主にO2(オーツー)センサーという部品にススが付着する事が原因だと思われます
エンジンは回してあげないと不調になる事も覚えておいてくださいね。
私はかなり高回転まで回す事を定期的に行っていますので、エンジンが不調に
なった事がありません。
エンジンは回してあげないと、燃えカスが溜まって不調になってしまうんですね。
「エンジンをいたわって大切に乗っていたはずが…」
逆に不調を招きます。
エンジンが絡む故障の原因を追求してみると、ほとんどが「回してなさすぎ」です…。
気を付けてくださいね。
決してスピードを出す必要はありません。低いギヤで走れば嫌でも回転数が上昇します。
主役は変わりますが、街中でよく見かけるスクーター。
おばさんがよく30キロくらいでトロトロ運転している事ってありますよね。
あの状態のスクーターは、すぐにエンジン不調で壊れます。
「エンジンがかからない」
とか
「40キロ以上出なくなった」(法律では30キロ制限ですが…)
といった具合です。
全然回さない事で、燃えカスが溜まってエンジン不調です。
回さない事がエンジン不調につながる典型的なパターンですね。
たまには思い切りエンジンを回してあげましょうね♪
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