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ホームシャシ基礎編



ディファレンシャル


『ディファレンシャル』、通称『デフ』の基本的な役割をご説明いたします。

※ディファレンシャルに関する詳しい説明(整備士3級〜2級レベル)をご希望の方は別の
サイトで私が執筆したページがございますのでそちらをご覧下さい。
アイティメディア(モノイスト)
ぬかるみで片輪が空回り! デフのおせっかい


ディファレンシャルの例ディファレンシャルの例


正面の写真もありますのでついでにどうぞ。


ディファレンシャルの内部ディファレンシャルの内部


「何それ?」


という方もいらっしゃるでしょう。

「知ってるけど何故必要なのかは知らない。」

と言う方もいらっしゃるでしょう。


はっきり言って、ディファレンシャルの構造をお話しすると私も混乱します(涙)
ディファレンシャルの写真があっても、実物を用いて説明しなければ非常にわかりにくい構造です。
でもそこは私の腕の見せ所でしょうか(笑)
頑張って説明していきますね♪


まず、デフの役割を漢字で表して見ましょう。

『差動装置』

となります。
『作動』ではありません。『差動』です。


デフが活躍するのは車が旋回している時、つまりハンドルを切って曲がっている時です。

まずは何でもいいのでクルマを思い出してください。
タイヤが4つ付いていれば何でもいいです。

この時、前でも後ろでもいいのですが、左右のタイヤが一本の棒(シャフト)で
つながれているとします。

さぁ右に曲がってみてください。


うまく曲がれましたか???


曲がれますよね!?


イメージでは(笑)


実は実際にやってみるとうまく曲がれません。
それは何故かと言いますと、右に曲がるという事を細かく見てみると、

「右のタイヤ(内側)と左のタイヤ(外側)の円周(距離)が違う」

のです。


内輪と外輪の差内輪と外輪の円周の差(極端な例)


右に曲がる時は、右のタイヤは小さな円で左のタイヤは大きな円を描きます。
でも左右のタイヤがカーブを曲がりきる時間はほぼ同じですよね。
仮に図のように、右のタイヤが通る長さを10メートル、左のタイヤを15メートルだとしましょう。
そしてタイヤの大きさは1回転で0.5メートルだとします。

この時に上の図の円を車が1周する時間を5秒だとすると、1秒間のタイヤの回転数は

右のタイヤは 10m÷5秒=2メートル÷0.5m=4回転
左のタイヤは 15m÷5秒=3メートル÷0.5m=6回転

となり、1秒間で回転する回数が違うことがわかります。

この時、左右のタイヤが1本の棒でつながれていたらどうなるでしょうか?

右のタイヤは4回転で良いのですが、左のタイヤは6回転しなければカーブを
曲がる事ができません。
つまり、カーブを曲がる為には6回転が絶対に必要なのです。

となると、内側である右のタイヤはどうなるのでしょうか???


答えは「2回転分が余分に回転する」事になり、言い換えればスリップ(空転)するのです。

こんなことを繰り返していると、タイヤが減るのは当然ですが、左右のタイヤを
つなげている棒にもかなり大きな負担がかかり、最悪の場合破損します。


これらを防ぐ為に『デフ』は頑張っているのです。

デフは左右のタイヤの中心に位置し、デフとタイヤを棒でつなぎます。
つまり順番を表すと、

【左タイヤ】−【棒】=【デフ】=【棒】−【右タイヤ】

となります。(下のイラスト)


ディファレンシャルの配置ディファレンシャルの配置


デフは先述したような「回転差」をうまく吸収する事に加え、直進状態では
左右の回転差が無いようにしています。


「どのようにして???」


は先述した様に説明しませんが、どの様になっているかはお話しします。


まず、時速30キロで直進しているときのタイヤの回転数を、左右共に500回転としましょう。

時速30キロで直進していると、前方に右カーブがやってきました!


ハンドルを切って右に曲がりますよ〜!(時速30キロのまま)


この時の回転数は右タイヤが400回転左タイヤが600回転となっています!


さあカーブが終わりました!


直進なので右タイヤは500回転左タイヤも500回転となっています。


「あれ? 何か法則があるような…」


そうです。左右の回転数を足すと、必ず1000回転になるのです♪

つまり、タイヤの回転を左右に必要な分だけうまく分配しているのです。
だから「差動」なんですね☆

もちろん右タイヤが300回転であれば左タイヤは700回転となります。

これがデフの良い点です。


「良い点???」


はい。悪い点があるんです。


経験者も多数いらっしゃるかもしれませんが、片輪だけがぬかるみとか凍結路面に
はまってしまった時です。


これは先ほどの差動が理解できれば、おのずと理解できる現象です。

右にカーブを曲がる際、右タイヤと左タイヤの気持ちを考えてみましょう。

右タイヤは回転数が少なくて良い=もう回転したくない=回転しにくい
左タイヤは回転数が多く必要=もっと回転したい=回転しやすい


と言えるのです。

エンジンの回転がデフに伝わった時、タイヤの気持ちを考慮して左右に分配して
いくのですが、回転しやすい方が優先されて力は分配されます。

つまり、楽な方を選ぶのです。



さて、左側のタイヤが非常に滑りやすい(回転しやすい)となればどうなるのでしょう?

あえて回転しにくい右側に伝えるのではなく、左側に回転力が集中してしまうの
がお分かりになると思います。つまり、

エンジンの回転が 左側:100% 右側:0%

と分配されてしまうのです。

本来であれば、ぬかるみにはまってしまっているタイヤに力が欲しいですので

左側:0% 右側:100%

となって欲しいのですが、デフはそんな人間の気持ちは察してくれません。

楽な方を選ぼうとするのです(涙)

困りましたね…。

私もぬかるみにはまって涙した事がありました。
あの時ほどデフを恨んだ時はないです。


これを防ぐ為に、非常に高性能なデフがあります。

普通に考えて、通常走行中に片側が100%となってしまうようなカーブは存在しませんよね。
というか、そんなにハンドルは切れません(笑)
片側が静止した状態で旋回するのですから、構造的にも不可能でしょう。

つまり、デフの分配方法を制限しても問題が無いと言えるのです。
極端に言えば、左右への最大分配量を80%まで!としても問題ないのです。

まさにそのような考えで作られたデフがあります。

通称『LSD』、リミテッドスリップデフ(差動制限型デフ)と言います。


LSDの例LSDの例


LSD内部LSD内部(おまけです)


これを装着していれば、ぬかるみにはまっても「100:0にはならず、80:20となる」ので
無事に脱出できるのです。

このLSDはレースの世界では当たり前です。
ここを詳しくお話ししても仕方がないので省略しますが、問題が発生した時点で
新たに克服したものが開発されているのです。

このLSDは、クルマを購入する際に見るカタログにも載っている事がありますので
覚えておいてくださいね。

「へ〜。LSDが付いてるんだぁ。安心だね!」

と言うだけで、営業マンは

「この人、素人じゃないかも!?」

と思うかもしれませんよ(笑)
まさに「脱しろうと」ですよね♪


ただ単に曲がるだけ、そんな所にも多くの工夫がされている事がおわかりになりましたでしょうか???

クルマって本当に奥が深いんですよね。
私もまだまだ未知な部分が多くて戸惑っています(涙)




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